柚子の栄養と健康効果

柚子の基礎知識

柚子(ゆず)の原産地は中国の揚子江上流とされています。これはミカン科ミカン属の果実ですが、面白いことに海外でも「ユズ・Yuzu」と呼ばれているのです。


日本でも古くからいろいろな地方で栽培されています。特に寒さに強い植物なので、東北地方まで栽培可能な柑橘類の中でも数少ない存在となっています。


そして、柚子で特に有名なのが「食用」という意味ではなく、毎年12月の冬至の日に柚子湯に入るという古くからの習慣です。柚子湯に入っておけば、冬の間は風邪を引かずに過ごせると伝えられています。ある意味、柚子の健康効果としては一番有名かもしれません。


柚子には大きく3種類があり、「本ユズ」は「木頭系」とも呼ばれる徳島県の那珂郡木頭村で選抜されたものです。「山根系」も徳島県ですがこちらは阿南市の山根氏によって選抜された品種で、早期結実品種となっており、少し扁平な形状になっています。


「多田錦」は種なしユズなので料理に使いやすいことから人気があります。実はやや小ぶりです。他にも「鬼北の香里」、「鬼柚子」(文旦の一種)などがあります。


柚子はけっして主役にはなりませんが、特に日本料理においては欠かせない存在でもあります。それは独特の「香気」があるからです。爽やかな香りと果皮の色合いは、いろいろな料理の引き立て役として欠かせないのです。